皆さま、こんにちわ。
そろそろ桜のつぼみも膨らみはじめますね。
お花見が楽しみな(花より団子ですが(笑))chocolatです。

【chocolat's Slow Life】第三回目は、<鎌倉 長谷>に足を運んでみました。

《観音様と大仏様に見守られた街 長谷》
 

長谷といえば、鎌倉のシンボルともいえる大仏様の参拝に、誰でも一度は訪れるところです。
江ノ電長谷駅から土産物屋が並ぶ大通りをまっすぐ行くと、
右手の高徳院に柔和なお顔だちの大仏様が鎮座しています。
手前には長谷寺、老舗が軒を連ねる由比ガ浜通りがあり、
その町並みを名物のレトロバスがゆっくりと通り過ぎるのんびりした雰囲気。
この界隈は往時、多くの文士が居を構えたところでもあります。
そのため鎌倉文学館や吉屋信子記念館、川端康成旧邸など、文士にまつわる旧跡も多いのです。

遠方から車で鎌倉にいらっしゃる方に、おすすめなのがパーク&ライドです。

由比ガ浜地下駐車場に車を停めて、そこから、江ノ電やシャトルバスに乗り換えて、鎌倉観光を楽しめるシステムです。
このシステムに使用しているシャトルバスには、鎌倉市の名誉市民である故・横山隆一氏のご協力により、
漫画“フクちゃん”がペイントされています。
 

さて、まずは、「長谷観音」の名で知られる長谷寺に向かってみましょう。

長谷寺(はせでら、ちょうこくじ)は仏教の寺院で、
奈良県桜井市、神奈川県鎌倉市、長野県長野市、の三寺をもって「日本三所」「日本三長谷」とされています。

本尊の十一面観世音菩薩は高さ9.18m。
歴史のある木造彫刻としては日本最大です。圧倒的な存在感が、観る者の心に迫りますね。

体験者が多い写経(¥1000・約2時間)は写経堂で気軽に体験でき、できたものは経蔵に納めてもらえます。
毎月18日には写経会が行われています。

境内の見晴台からは、由比ガ浜・材木座海岸、さらに三浦半島の丘陵を一望でき、
庭園は四季折々の草花が目を楽しませてくれます。
 

【長谷寺】
江ノ電長谷駅徒歩5分

8時〜17時(3月〜9月)
8時〜16時半(10月〜2月)

拝観料 300円


次に向かうのは、高徳院
国宝阿弥陀如来坐像(鎌倉大仏)を本尊とする浄土宗のお寺です。
と言うよりも「鎌倉の大仏様」のほうが通りがいいでしょう。

青銅製のの阿弥陀如来座像は高さが13.35m。重さは124t。
顔の長さ2.35メートル、目の長さ1メートル、耳の長さ1.9メートルです。
青空をバックにどっしりと腰をおろし、半眼でこの世を見つめています。

東国にも大仏を造ろうとした源頼朝の遺志を受け継ぎ、仕えていた稲多野局が計画したといわれています。
暦仁元年(1238)に着工され、6年後に完成。
しかし、最初の大仏は木造であったため台風によって崩れてしまい、その後建長4年(1252)から青銅の大仏が鋳造されました。
一辺1〜2メートルの鋳型を下から除々に接ぎ合わせて造られましたが、原型作者も棟梁となっていた鋳物師も明らかになってはいません。
このとき一緒に建立された大仏殿は、室町時代、大地震による津波で海に流され、
以来、ずっと露座のままです。

大仏様は関東大震災でも倒れることはありませんでしたが、
昭和30年代に強化プラスティックで補強され、免震構造が施されているそうです。
内部は空洞になっており拝観もできます。

大仏様の裏手には、観月堂や与謝野晶子の歌碑等があります。
歌碑には女流歌人の与謝野晶子が明治37年(1904)に大仏様を拝観して詠んだ一首、
「かまくらやみほとけなれど釈迦牟尼は美男におわす夏木立かな」が刻まれています。

【高徳院】
江ノ電長谷駅 徒歩7分

7時〜17時半(10月〜3月)
7時〜18時 (4月〜9月)
体内見学8時15分〜16時15 分

拝観料200円(体内見学20円)

高徳院の裏手には<大仏坂切通し>があります。

鎌倉には<切通し>と呼ばれる場所があります。
鎌倉は、南が海に面しており、三方が山に囲まれているため、要害の地としてここに鎌倉幕府が開かれたわけですが、外界との交通と共に攻める敵を防ぐために作られたのが<切通し>です。

その中でも<鎌倉七口(かまくらななくち)>は、切通しのうち代表的な七つを指す総称です。
七口の多くは時代の変遷に伴い拡張・舗装化されましたが、幾つかは旧道の趣をいまだに残しています。

七口とは、
極楽寺坂/大仏坂/化粧坂/亀が谷/巨福呂坂/朝夷奈/名越
ですが、
その中の大仏坂切通しは、梶原・山崎を経て藤沢へ通じる切通しでした。

左右に切り立った崖が続く、急坂の山道であり、未だに中世鎌倉の雰囲気を残している幽玄な場所でもありますが、今は、大仏坂トンネルができ、この切通しを通る人もほとんどなくなりました。

さて、鎌倉みやげと言えば、この<鳩サブレー>ですね(笑)

鳩サブレーは小麦粉・バター・卵黄・砂糖などを混ぜて焼いた、さくっとした口当たりのバタークッキーです。
初めて食べても懐かしい感じのするお菓子なんですよ。

大仏様のすぐそばに、豊島屋長谷大仏前店がありますので、立ち寄ってみて下さい。

この鳩サブレー、どうやら最初から鳩の形だったわけではなく、当初は普通の丸い形だったそうです。
鳩サブレーの原型を作った豊島屋の初代・久保田久次郎は、崇敬していた鶴岡八幡宮の本殿掲額の八の字が鳩の抱き合わせになっており、また境内にいる鳩が皆に親しまれていることから、何か「鳩」をモチーフにしたものを作ろうと考えていたそうです。
さらに、試作品を食べてもらった友人のフランス人から「サブレーという菓子に似ている」と言われ、
その語呂が「三郎」と似ていることから「鳩」+「三郎」で「鳩三郎」が誕生したそうです。
結局最後は「鳩サブレー」という名前に落ち着きましたが、初代・久次郎は最後まで「鳩サブロー」と言い続けたそうです。

長谷の街を後にする前に、時間があったら、ぜひ由比ヶ浜におりてみて下さい。

日本で最初に海水浴場が開かれたのは明治18年、神奈川県大磯海岸でした。
当時の海水浴は今日のそれとは全く違い、軍医総監・松本順によって身体鍛錬と健康増進の為に海につかるという目的でした。
しかし、なんといっても当時の大磯は京浜から遠く、2年後の明治20年頃になると鎌倉の由比ヶ浜こそ、海水浴場の適地だとの声が高まり、明治21年の横須賀線開通と重なって交通の便がよくなり、利用者も一気に増え、大正時代には海水浴が大衆化され今日の由比ヶ浜海水浴場となりました。

ここは、鎌倉時代の御家人同士の紛争の舞台であり、
現在でも工事で当時の人骨が出土することがあるそうです・・・
鎌倉時代末期には新田義貞がこの地にて鎌倉幕府軍を撃破し、幕府滅亡を実現しました。

現在は湘南の海として知られ、毎年夏になると多くのサーファーが集まっています。
地元の人は「ゆいがはま」と「ゆ」にアクセントを付けて読むんですよ。

鎌倉は海と山、両方の息吹を一度に楽しめるところです。
暖かな春の陽射しと緑と花を愛でに訪れてみてはいかがでしょうか。
 

 
             


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